調査コラム

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個人情報保護法という麻薬

コラム 2022/05/04

5月3日の読売新聞に、韓国IT企業カカオが運営するタクシー(配車)アプリが激しい批判にさらされているという記事が一面に掲載されていた。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220502-OYT1T50201/
※「読売新聞オンライン」参照

カカオといえばカカオトークに代表される韓国の巨大ITプラットフォーマーである。
そちらが月額9万9000ウォン(約1万円)支払えば利用者の多い地域や行き先がわかる優遇制度を導入するという内容で、そこに課金をしないドライバーは必然損をすることとなり、独占的な立場を乱用しているということで猛批判にさらされたという。日本でも楽天の加盟店に送料無料を実質強制する問題や、カカクコムの評価指標による売上増減の問題など、独占禁止法に抵触するのではと問題になる件はどれも個人情報を大量に保有する巨大ITプラットフォーマーによる問題である。

 ところで個人情報保護法とは、当初あなたや私の個人情報を外部に漏らさないための保護法ではなく、通販会社など、大量の個人データを保有する企業が、それを無断で他の企業に売買したり、悪用させないための管理規制の法律であった。今年4月に改正された個人情報保護法も、前年リクルートエージェントが大量の応募者データの離職率などを分析し、退職可能性のデータを企業に売買した問題が引き金と言われている。それがいつの間にか、お隣さんのお名前や電話番号は「個人情報」であり「知る」事自体が本人の同意を得なければならないという話になった。
 2003年個人情報保護法が成立した際、本来法律の規制対象だった企業側だけではなく、一般人である誰も彼もが自分たちの情報を「個人情報」と言い、急に住所も名前も出し渋る状況が発生しはじめた。それを当時は過剰反応であり滑稽ですらあると笑い話にもなったものだったが、もはやそういうことが当たり前の世の中になりつつある。
 しかし隣に住む人が誰なのか、職場の隣に座る人がどういう人なのかが分からなくなったことにより起こる数々の事件や不用心、問題は、一時的なニュースになりこそすれ、その対策となると何も動きがない。
 なんとなく不安。なんとなく面倒。個人情報保護法という言葉は、そんな曖昧な感情を取り急ぎ守ってくれるような気がする不思議な言葉であるが、その裏側でなくしていくものの大きさに気づくのは、実際事件に巻き込まれた後であることがほとんどである。
 バックグラウンドチェックとは問題に巻き込まれてからではどうしようもないリスクを事前に阻止する唯一の手段であると考える。

㈱企業サービス
バックグラウンドチェック<調査事例>
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